【現場の目線】 ECサイト構築サービスの選び方(前編)

2015.01.19. by 海口晶平


こんにちは。ECフロント担当の海口です。

仕事柄「ECサイトを構築/リニューアルしたい!」というご相談を受けることが多いのですが、トレンドの移り変わりや、テクノロジーの進化の早いEC業界においては、いざ依頼先となるECサイト構築サービスやベンダー情報を調べよう…と思っても、そもそも何をどう調べればよいのか?調べたとしても、いったい何をどうやって比較すれば良いのか?等、日々のEC運営業務をこなしながら、最新のトレンドを把握しつつ、全てのサービスを網羅して調べることは容易ではありません(勿論、中には、それをこなしてしまう超人的な方もいらっしゃいますが…)

本日は、そんな「EC現場の最前線」で日々多くのお客様と遣り取りする中から「ECサイト構築サービスの選び方」について、活きた情報をお届けしたいと思います。

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「サービスの種別」

先ずは、大きなカテゴリーとして…


【1】「大手ECモールへの出店」
【2】「ASP型」
【3】「オープンソース型」
【4】「SaaS型」
【5】「パッケージ型」
【6】「スクラッチ型」

おおよそ上記のように区分できます(更に細かく分けていくと、よりディープな世界が広がりますが…それは、また別の機会にでも!)

基本的には【1】→【6】に進むに連れて、対応するECサイトでの「売上規模」が大きく、比例して「予算感」も大きくなっていくようなイメージです(無論、それぞれのソリューションによっては、同じカテゴリーや、前後のカテゴリーと比較しても、より安いモノ、高いモノもありますが、ここではイメージを掴んでいただくために、大枠で表記してます)

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加えて、実際の現場では、当然「現在のECサイト売上」「システム投資の予算感」はもとより「新規構築・リニューアルで【実現したい要件】」に応じて、対象となるサービス・ベンダーを絞っていきますが、以下の段落では、その指標となる各●●型の「特徴」「メリット・デメリット」について、ご説明します。

【1】「大手ECモールへの出店」

先ず最初に検討してみるべきなのが「大手ECモールへの出店」です。ご存知のように今は「大手ECモール」の中にも「初期費用・月額費用」が「無料」のモールも出てきているように「コスト」の部分において、チャレンジし易いことはもとより、当然、単独でECサイトを構築するよりも、モール自体の「集客力」が期待できる点、疑問に対し質問をし易い「環境」(コンサルタントによるサポート等の各種サービスや、出店者同士のコミュニティ等)が整っている等、「初めてECサイトの構築・運営を検討している方」におススメのサービスです。

また、特に初めてECサイトの運営にチャレンジされる方にとっては、他の各種EC構築サービスと比べて、良くも悪くも「運用面」での「型」が予め決まっており、迷うことが少ない分、EC運用の全体の流れを身をもって(且つ比較的に大きな失敗なく)「トライ&エラー」を実行できるので、いきなり独自店舗にチャレンジするのではなく「練習期間」として「大手ECモールへの出店」から始めると、ECサイト構築の際に最も重要な「要件(=ECサイトで何を実現したいのか?)」が「理想」だけに偏ることなく、良い意味で「現実」に沿った(=現在のEC事業の身の丈にあった)カタチで浮き彫りになってきます。

※もし、ここを飛ばして、いきなり独自ECサイトの構築から入るには「EC運営の経験があるスタッフを責任者にする」等、「体制運用について知見を得ている状態が担保できていること」が重要です。実際、どんなに素晴らしいシステムがあっても、使いこなすスタッフが「質・人数」ともに伴わないと、結果、折角のシステム投資が活きない…といった悲しい結末も実際にお聞きしますので、本稿「ECサイト構築サービスの選び方」では、その失敗を避けるため、敢えて「大手ECモールへの出店」も含めています。

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【2】「ASP型」

次に検討し易いのが「ASP型」の活用です。「ASP」とは「アプリケーション・サービス・プロバイダ」の略で、簡潔に表現すると「レンタル型」と言うことが出来ます。こちらも今は初期費用「0円」から始められるサービス・ソリューションも充実しており、更に初期費用等が掛かる場合でも「数万円程度~」から独自にECサイトを構築することが可能で、既に「大手モールに出店済みの事業者さま」や「既存の小売事業等を軸にEC事業を先ずは手軽に展開したい事業者さま」にとって、使い易いソリューション・サービスになっています。

メリットとしては、端的に特徴を捉えると「安く」「早い」ことで、ECサイトにとって必要最低限の標準機能と外部APIで、所謂「カスタマイズ」等を必要とせずに、ECサイトの運営を始めることが可能です。更に「ASP」には「バージョンアップ」の考え方がありますので、ASPベンダーが新機能を開発すれば、利用者は一律に使用できること、またサーバー等の管理も自社で行う必要がないので、専門知識が無くとも気軽に使用できる点も魅力です。

デメリットとしては「レンタル型」のシステムなので、基本的には、個別の「カスタマイズ」を行うことが困難ため、個社毎の「業務フロー」に対して「システム最適化」の実現は難しく作業効率化には限界があること(決められたシステムフローに沿って自社独自部分はマニュアルで運用を行うしかない)また、デザイン等も決められたテンプレート内で選択をすることから、どうしても画一的なサイトになりがちで(=デザインや機能での差別化が困難)競合他社との差別化を行うのが難しい側面があります。

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【3】「オープンソース型」

次にポピュラーなのが「オープンソース型」です。ソースとは「ソースコード」のことを指し、簡単に言うと「プログラムの元となる重要な情報」と言えます。つまり、通常は公にするものではないのですが(ソースコードを真似すれば同じシステムが作れてしまう)これを「無料で公開している」のが「オープンソース」です。カスタマイズの方法自体も世界中に公開されているので、独自性の高いサイトを「無料(知識と技術さえあれば)」で構築することが可能です。また、300種類を超えるプラグイン(拡張機能)から簡単に機能追加できるオープンソースもあるなど、大手ECモールやASP型の強みである「低コスト」と、独自開発が可能な「拡張性(高い自由度)」の両方を備えており、その特性から「小規模から大規模サイトまでの幅広い事業者さま」で活用されています。

メリットとしては、上記の通り「低コスト」と「拡張性」の両立も可能で、デザインも機能も自由に作成できること、更にオープンソースが故に扱える開発ベンダーも多く存在するため、所謂「ベンダーロックイン」も起こりません(特定のシステムベンダーにしかソースコードが分からない…といったブラックボックス化を回避。追加開発等についても公平性のある価格競争を担保できます)また、自社に知識と技術のあるスタッフがいれば自社内で開発を行うことも可能です。

デメリットとしては、サーバー等も自社で用意する必要があるため、大手ECモールやASP型に比べると、より専門的な知識と技術が求められることと、無料のオープンソースであるがゆえ、万一、不具合の発生やセキュリティ等に問題があった場合には「自社の責任」にて対処する必要があることは特に留意すべき点と言えます。

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次回につづく

今回は「前編」として前半の3つの「型」をご紹介しましたが、次回「後編」では残りの3つの「型」と、選び方のポイントとなる「まとめ」をご案内予定です。

ECの「現場」に居るからこそ、「分かること」「お客様に教えていただけること」が沢山あります。今後も可能な限り、そんな「現場」の貴重な情報をお知らせしていきたいと思います!(とはいえ、公の場で言える内容には限界もありますので…より詳しい情報や成功事例に
ご興味がある方は、いつでもお問合せ下さい!)

それでは、また次回!!

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海口晶平

海口晶平

ECサイト運営事業者、ECシステムベンダーを経て、2014年GMOペイメントゲートウェイ株式会社入社。 現在は、EC通販サイト(流通大手)を中心にお客様の決済システム及び各種EC支援を担当。ECサイト運営とECシステム構築の最前線で培った「お客様視点」を武器に、日々お客様とともにECの「現場」で奮闘中。

    
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