ECお天気図<自社ECサイト> (Vol.3)

2015.07.22. by 須田真暢


▶ECお天気図<自社ECサイト> (Vol.3)

ECお天気図とは?

マクロでは毎年拡大を続けるEC物販市場ですが、ミクロではEC通販会社が販売する商品の業種によってその月毎に売上にばらつきがあります。
弊社はEC決済代行サービスを各ECショップ様にご提供するとともに、そのECショップ様の自社ECサイト(本店)の取扱高状況をヒントにして、
業種別・業態別などの詳細なEC市場の傾向を読み取り、
その分析結果を一般的な天気予報に重ねあわせ、過去の振り返りと今後の予測を試みるものです。

※あくまでも“予報”のため、ご参考程度にご覧ください。
※データの対象は自社本店サイトを持つEC事業者のみです。

 

《指標のご説明(対前年同月比/月)》
晴れ:売上増加 (強・中)
曇り :売上増加(弱)
雨  :売上横ばい・売上減少(弱)
大雨:売上減少(強・中)

 

20150721お天気図 6月INDEX

※単月毎の前年同月比をグラフ化

※3月と4月のブレは前年に消費増税があった影響のため

 

6月EC自社サイトの動向

【総括】EC自社サイトについては、2015年6月は同年4月以降の回復基調を維持

・2014年の年末セールが不調に終わり、2015年も消費増税の影響継続が
懸念されたが、今年に入ってからは回復基調が継続している。
・EC全体の売上成長率=約113%に対し、6月のEC自社(本店)サイトの
売上成長率は約122.4%(1年間の平均は約118%)となっており、

・EC売上成長率は大型ECモール<自社ECサイト(本店)という状況が継続している
その理由としては、ネット購入者のニーズが「割安なサイト(大型ECモール)で買いたい」と
「割高でも情報が充実したサイト(自社ECサイト)で安心して買いたい」に二分化されており、
後者のニーズが自社ECサイトでの購買を後押ししている。

・大手企業や有名メーカー等がEC自社サイト(本店)を新規に立ち上げる動きが強まっており、
それらの売上成長率が高めに推移しているという要因が大きい。
・B2C以外のB2BやC2Cの取引が急速に増えていることも要因として挙げられる。

・業種別の動向では総合通販が横ばいであるが、それ以外の業種は軒並み好調。

・家電は低迷中のEC事業者が多いものの、激安店は売上成長率が高く、ECを積極的に取り組んでいる
企業とそうでない企業の差が出始めている。

 

自社EC市場の詳細なデータ(=ビッグデータ)の活用とFintechの拡大について

大型ECモールに比較して、EC自社サイト(本店)は取扱高規模が大きく、業種・業態の偏りも比較的少ないため

EC市場の統計用ベンチマークに適しています。そのため、これらのビッグデータをもとに

EC市場全体の傾向をつかみ、強いてはそれを融資・投資などの金融業に活用する動きが活発化しています。

 

▶業種・業態別の動向把握=ビッグデータの進化

「EC業界全体の推移は理解しているけど、業種別や業態別(セレクトショップ
orメーカー)の情報はインターネット上で探してもどこにもない・・・」
今までそう思っていてECの詳細データの取得を諦めた方は、たくさんおられる
と思います。しかし、今後はECのビッグデータを活用して出来る限りリアル
タイムでECの取扱高を任意のカテゴリーに分けた形で瞬時に把握することが
可能になってきます。

 

▶ビッグデータの進化=“Fintech”その進化のメカニズムとは?

現在、企業は自らが申告している財務データをもとに、融資や出資を受けて
いますが、今後EC市場が更に拡大すると、ECの取扱高データを参考にした
融資や出資(Fintech)が活発化していくと予想されています。

 

▶2015年の国内Fintech投資は倍増ペース
https://moneyforward.com/mf_blog/20150619/funding2015/

<“Fintech”の進化>

⇒EC市場が拡大し、企業の売上に占めるEC化率が非EC化率に匹敵し、
更に企業の業種・業態別成長などの詳細データが取得できるようになる
⇒企業業績については、虚偽が含まれる可能性のある“申告ベース”ではなく、
信頼できる“実績ベースのEC取扱高”が投資指標になる
⇒企業業績について、虚偽報告や過小・過大報告が発生する可能性がほぼ無く
なる。EC取扱高は信頼できる情報であるがゆえに、融資・投資資金も
集まりやすい。
⇒更なるEC売上拡大に向けて、企業がFintechで集めた資金を広告・設備投資
に投下することで更にEC売上を増やす

もはや企業のEC取扱高データを基にして、企業の発行する債券や株式の取引
を行う時代がすぐそこまで来ているといっても過言ではありません。

 

▶Fintechの事例

・amazon:amazon加盟店向けに、加盟店がamazonに預けている在庫を担保にして融資を実施中

・楽天:楽天出展者向けのビジネスローン(楽天銀行が提供)を実施中

 

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須田真暢

須田真暢

2007年にGMOペイメントゲートウェイ㈱入社後、新規事業開発部門を経て、 現在のイノベーション・パートナーズ本部にてマネージメントに従事。 入社前は某大手証券会社の株式自己売買トレーダーから、ITベンチャーに身を転じた異色の経歴を持ち、決済サービスの将来展望をECだけでなく、”金融・経済”の観点からアプローチする。

    
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