【Fintech】テクノロジーと金融の融合

2015.06.30. by 渡光弘


Fintechとは?

昨今、Fintech(フィンテック)というキーワードが頻繁にメディアを賑わせています。Fintechの語源は、Finance(金融)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語です。では、海外ではどのように捉えられているのでしょうか。
一番わかりやすい図がこちらです。

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見てわかるように、日常生活でお金に関わる様々な場で利用できるサービスが、既にこれだけあります。
Unbundling of Bank、つまり、銀行の3大業務である、預金業務、貸出業務、為替業務を行うインターネットサービスが出現してきているのがわかります。

なぜFintechが注目を浴びているのか?

なぜ、Fintechが注目を浴びることになってきたのでしょうか。それを考察するためにも、まずは、各国における施策をみてみましょう。

欧州ではロンドンが積極的な姿勢を打ち出しています。Fintech領域に特化したコワーキングスペースを展開し、大手金融機関のスポンサードによるアクセラレータープログラムも活発に行われています。

また、北米では、シリコンバレーはもちろん、世界の金融の中心地であるニューヨークでも、シリコンバレー並みに積極的にFintechのスタートアップへの投資が行われています。

次に、社会的背景としての要因もあります。具体的には、
・テクノロジーの発展(ソフトウェア化)
・世界的なスマートフォンの普及
・社会的需要の拡大
の3つが挙げられます。

一例として、国際送金サービスをみてみたいと思います。
現代社会では、先進国は当然として、新興国でもかなりの数の人々がスマートフォンを保有するようになっています。一方で、先進国の人々は(持っていて当たり前の)銀行口座を持っていない、という現状があります。都市部や国外に単身出稼ぎに出て、家族に仕送りをしている人々もたくさんいます。
スマートフォンが人々に行き渡りつつある今、銀行口座を持たないこうした人々が、スマートフォン宛にお金を振り込んでもらったり、スマートフォンを持っている故郷の家族に送金をする、ということが可能になっています。

WorldRemit(https://www.worldremit.com)というロンドンベースのスタートアップは、累計で147 US$Mの資金を調達したとみられています。
実際、自分も利用してみましたが、ユーザー登録も簡単で、シンプルなUIと、送金と着金の短いタイムラグなど、国際送金がスマホで非常に簡単にできてしまいます。
今後、銀行の3大業務以外にも多くの金融事業で新しいインターネットサービスが出てくるのは、間違いありません。

今、インターネットの出現とともに、ソフトウェア産業による金融産業への進出が起こっていると言えます。つまり、シリコンバレーがロンドンやニューヨークに挑戦している構図、と言ってよいと思います。

世界のFintech事情

それでは世界における、Fintech領域への投資額は、どのくらいでしょうか。

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Accentureによれば、全世界のFintechの投資額は、2014年に12,000 US$Mに到達しています。特に、アメリカが圧倒的で、2014年から突出して急増しているのがわかります。
日本を含むアジア圏は、全世界のうち数%にとどまっており、まだまだこれから、という状況なのがよくわかります。

Fintechの領域とは?

それでは、Fintechサービスを具体的にみてみましょう。以下のように非常に多様な領域のサービスが立ち上がっています。
・小規模事業者向け融資
・消費者金融
・送金
・新しい決済
・セキュリティ
・小口投資用プラットフォーム
・個人用資産管理サービス

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これまで主に、送金事業者や銀行、消費者金融など大手金融機関やそれに順ずる事業会社が手掛けている事業ばかりです。
こうしたサービスが、スマートフォンアプリやWebで安価に手軽に利用できるようになってきているのです。

日本におけるFintechの会社は?

日本のFintechスタートアップはどのような会社が挙げられるでしょうか。実は、手前味噌になりますが、弊社は、決済に関わる分野ではほぼすべての領域をカバーしています。

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また、弊社の加盟店様向けへの無担保・無保証によるオンライン融資サービス「トランザクションレンディング」を開始してから数ヶ月ですが、予想以上のお申し込みを頂いており、ニーズの強さを感じます。
海外での小規模事業者向け融資サービスは、既に、アマゾンや、Square、Paypalなどが展開しています。

今後の展開予想

最後に、Fintechの今後の展開を予想してみたいと思います。
まず、海外では、アメリカを中心に、Fintechの各領域でさらに投資が増えていくでしょう。ユニコーン企業が出てくる可能性も十分にあり得ます。
各分野で熾烈な競争が繰り広げられ、優勝劣敗が進むフェーズとなりそうです。銀行などによる大規模なM&Aがあってもおかしくありません。

欧州でも、投資額はアメリカ以上の伸びとなるのではないかと予想します。国際送金分野を中心に、シリコンバレーやニューヨークベースの会社とガチンコ勝負となりそうです。

アジア圏では、中国、インドの投資が大幅に増えそうです。それ以外の地域(日本、韓国、東南アジア)でも投資は増えていくと思いますが、有力なプレイヤーが出てくるのには時間がかかると見ています。

【告知】
GMOペイメントゲートウェイでは、Fintechスタートアップの方との協業や、投資を積極的に行っていく予定です。
弊社と協業や投資をご検討の事業会社、投資を検討しているVCの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡をいただけますと幸いです。皆様からのご連絡をお待ちしております。

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渡光弘

渡光弘

独立系VCで創業メンバー役員として、モバイルのスタートアップの立ち上げを経験。その後、ネット系のスタートアップを経て、GMOペイメントゲートウェイにジョイン。 投資・アライアンス業務に従事。農家向けECサービス事業のふるさとコム㈱を起業するため退職。2年振りにGMOペイメントゲートウェイに復職、現在、国内・海外のM&A業務と海外のFintechスタートアップのリサーチに余念がない。

    
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