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永田周平
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Search Console(旧ウェブマスターツール)はGoogleのオーガニック検索パフォーマンスを分析するために、導入が不可欠なツールといえます。
GoogleAnalyticsに比べて利用する頻度が少ない方が多いかと思いますが、オーガニック検索のパフォーマンスはWebサイトの売上や、顧客の獲得において大きなインパクトがあることは間違いないと思います。
今回はそのSearch Consoleの設定方法と主な使い方を改めて解説します。
Search Consoleとは
GoogleAnalyticsがWebサイトの入ってきたユーザーのWebサイト内の行動を把握できるのに対して、Search ConsoleはWebサイトに入るまでの(検索結果でクリックされるまで)の情報を把握することができます。
2016年あたりから、SSL化が広まるにつれて、GoogleAnalyticsにてオーガニック検索キーワードの取得ができなくなりましたが(「not provided」に含まれてしまう)、Search Consoleを活用すればGoogle上でどんなキーワードで検索され、クリックされているかを把握することができます。
また、Webサイトが「しっかりGoogleに評価される状態になっているか」という健康診断に似た役割も果たしています。
Google Search ConsoleはGoogle 検索結果でのサイトのパフォーマンスを監視、管理できる Google の無料サービスのことです。自分のサイトが Google 検索結果に表示されるようにするために Search Console に登録する必要はありませんが、登録していただくとサイトが Google にどのように認識されるかを確認し、検索結果でのサイトのパフォーマンスを最適化できるようになります。
Search Consoleのアカウント(プロパティ)作成方法
① とりあえず「Search Console」と検索し、検索結果で一番上をクリック
② 今すぐ開始のボタンを押し、Googleアカウントでログインしていなければログインする
③ 対象のWebサイトのURLを入れる ※SSL対応している場合は必ず「https://」から入れる
④ 所有権の確認を4つの方法から選択
※ここでGoogleAnalyticsの最新のタグを先に入れたりしていれば、この画面がでることなく確認作業は終わるはずです。
おそらくGoogleAnalyticsの設定やタグマネージャーの設定を同時に実施している場合は問題なく所有者確認が実行されるはずなので、「HTMLタグ」を活用した設定方法だけ簡単に解説します。
⑤ HTMLタグの設定
表示されたコードをコピーしてサイトのホームページ(TOPページ)内のheadタグに埋め込みます。
必要であれば制作会社に相談をしてください。
※あくまで「所有者の確認」のために実施する内容なので、全ページに埋め込む必要はありません。
⑥ アップロードが完了したら確認ボタンをクリック
この作業でアカウント(プロパティ)の作成は完了となります。
作成したばかりのSearch Consoleの画面はこのように、何もデータがでませんが、2~3日後にすぐに数値が反映されるようになります。
数値が反映されるとこのような初期画面になります。
Search Consoleの主な使い方(機能紹介)
Search Consoleはさまざまな機能がありますが、主に活用するのは以下の機能かと思います。
検索パフォーマンス
Googleのオーガニック検索上のパフォーマンス確認ができます。
・クリック数
・表示回数
・平均CTR
・平均掲載順位
という指標を「クエリごと」「期間指定」「URL別」「デバイス別」に確認をすることができます。
データは過去16ヶ月分まで遡ることができるため、昨対比でパフォーマンスの確認が可能となります。
※管理画面上で「比較」機能がついています。
GA上でオーガニック検索の成果が昨年に比べ落ちていることが判明した場合、「どのクエリのパフォーマンスが落ちたか」を深掘りすることもできますし、「ページ単位での成果」で把握することもできます。
※まだGAとSearch Consoleの統合ができていない場合は対応を推奨します。同じGoogleアカウントでそれぞれのアカウント(プロパティ)を作成していればスムーズに実施できます。
〈注意点〉
Search Consoleの性質上、TOPニュースへの表示や画像検索で表示された場合も順位を拾ってしまいます。
順位が非常に高いのにクリック率が1%を切っている場合などはそういった可能性があることを認識しておきましょう。
逆に順位が低くてもクリック率が高い場合は、上位に画像検索が含まれている可能性があります。
上の図の場合、AMP部分に表示されていれば、すべて2位と把握されます。
ナレッジグラフ(右上の6番)内のURLに関しても、場所にかかわらず6位と認識されます。
参照元:Search Consoleヘルプ
URL検査
指定したURLのインデックス関連の情報を確認できます。
メッセージとしては以下の4種類
・URL は Google に登録されています
→問題なし
・URL は Google に登録されていますが問題があります
→検索結果に表示される可能性が高いが一部問題がある状態。上のキャプチャではAMPページに問題があるとされています
・URL が Google に登録されていません。インデックス登録エラー
→問題があるため、対応が必要
・URL が Google に登録されていません
→所有者が意図的にインデックスさせないようにしているとGoogleが判断している場合(noindex、robot.txtによるブロックなど)
また、旧管理画面での「Fetch as Google」の機能もこちらの「インデックス登録をリクエスト」にて実施できます。
モバイルユーザービリティ
モバイルファーストインデックスに移行されたので、こちらで主要なページにエラーがでていないか定期的にチェックをしましょう。
あくまで「ユーザービリティ」に関するエラーのため、「モバイル対応ができていない」ということではありません。
もちろんエラーが少ない方が「ユーザーにとって優しいサイト」になるため、できる限りエラー内容を修正することをお勧めします。
手動による対策
ペナルティ関連の状況を確認できます。
最近では外部リンクの施策を実施するSEOの会社も減ってきたので、出番はあまりないかもしれませんが、Googleからウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反する行為に違反している連絡が来た場合はこちらをまずチェックして、内容を確認しましょう。
もしくはGA上でオーガニック検索の成果に大きな変化が起きた時も手動による対策を確認してみてください。
参考記事:品質ガイドライン|Googleからペナルティを受ける行為一覧
リンク
内部リンク、外部リンクの状況を確認できます。
外部リンクを受けているページ、そのリンク元のサイト、リンク元のアンカーテキストの情報を把握するのがメインになると思います。
外部リンクのペナルティを受けたときなどは、ここからリンクをダウンロードし、不自然なリンクがないかチェックする骨の折れる作業を行います。
内部リンクに関しいては、主要なページに集まる構成になることが自然だと思います(TOPページなど)。SEOの評価を上げるために無理に対象のページの内部リンクを増やすというよりは、ユーザービリティを上げるために、内部リンクの設計をすることを意識していれば問題ありません。
HTMLの改善(旧管理画面)
タイトルタグやdescriptionタグの改善についての指摘を確認できます。
タイトルもdescriptionもそれぞれのページ固有のものにすべきものではあるので、できる限り対処するようにしましょう。特にタイトルタグに関しては現在もインデックス(順位)へのインパクトは大きいので、優先度は高めで対応しましょう。
descriptionに関しては、主要なページは設定して、量産するようなページについては設定しないという選択肢もありかと思います。(Googleに適切な文言を拾ってもらう)
Search Consoleまとめ
Search Consoleも新しい管理画面になり、今まで90日分しか取得できなかったデータが16ヶ月分に増え、分析の幅が広がっています。
将来的にはGoogleAnalyticsと同じくらいの頻度で活用するようになるはずなので、まだアカウント(プロパティ)を作れていない人は「今すぐ」作成し、データの取得を開始しましょう。
設定は済んでいるが、管理画面を見ることがほとんどなかった人も、定期的に見る習慣をつけて、Googleからの評価の改善につなげましょう。