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2014.07.07 上松ルー

E-コマース

【海外EC事情】EC先進国「台湾」のコンビニピックアップ支払とは?

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中国中央財経大学卒業後、天津SUMSUNG(株)入社。財務部にて外貨資金出納管理、間接金融による資金調達運用を担当。その後、来日、横浜国立大学大学院入学、金融工学 修士学位を取得。2011年、GMOペイメントゲートウェイ(株)に入社し、IR業務の担当を経て、2012年より国内加盟店向けサービスとして中華圏ビジネス展開などを担当。

GMOペイメントゲートウェイ 新領域促進チーム上松と申します。
先日、台北に出張しましたが、ちょうど梅雨の時期で毎日が雨の連続でした。

本日は、台湾の現地EC事情についてお伝えいたします。
台湾の人口は2,343万人(日本の約1/5)、面積は九州と同程度であり、国内総生産もほぼ九州と同様で台湾が46.6兆円、九州が47.6兆円です。台湾と九州はとても似ていますね。(#1)

台湾のEC市場規模、ECサイト利用者について

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台湾のEC市場は毎年2桁成長し続け、台湾政府機関の発表によると、2012年の市場規模は約2.2兆円(6,605億元)で、その中でB2C向けが全体の約6割を占めています。2015年には約3.3兆円(1兆元)になると見込まれています。(#2)
ECサイト利用者については、幅広い年代の方々がECを利用しているようです。(#3)

台湾EC市場拡大の要因の一つは、決済インフラが整備されていることが挙げられます。
台湾は日本と同様にクレジットカード、銀行振込、代引き、コンビニ支払い等の決済手段が一般的です。

以下は台湾人が最も利用する決済手段のランキングとなります。(#4)
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台湾は労働力人口1人当たりのクレジットカード保有枚数が3.1枚というクレジットカード成熟市場で、ほとんどのネットショップでVISA/MASTER/JCB/AMEX等のカードが利用可能です。

2位の決済手段であるコンビ二ピックアップ支払とは、商品を注文する際に、商品を受け取るコンビ二を指定し、商品がコンビ二に到着した後、指定したコンビ二に行き代金支払と引換えに、商品を受け取ることができるサービスです。

コンビ二ピックアップ支払体験記

今回は、この決済方法を体験しました。

台湾の主要EC事業者である奇摩商城(ヤフーモール)でブラウスを購入しました。
決済は、「コンビ二ピックアップ支払」を選択し、滞在ホテルに一番近いコンビニを指定しました。
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2日後の午後、下記メールが携帯に届きました。
「こんにちは!お客様の商品は○○支店に到着しました。受取番号は×××です。○月○日までに受け取ってください。」

速い!
しかも、こんなメールが届くのは親切ですね!
ホテルに戻る途中にコンビ二に受け取りに行きました。

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コンビ二で受取番号を伝え、支払いを行い、問題がなく商品を手に入れることができました!こんな感じです↓

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注文してから2日で商品が到着し、日本とほぼ変わらない配達スピードに驚きました。
台湾におけるコンビニエンスストアの数は、人口当たりの店舗数が日本や米国を凌ぎ世界一となっています。帰宅途中に自宅近くの店で商品を受け取ることができるため、クレジットカードを持っていない若層ユーザを中心に利用されているようです。
さすが台湾がECの先進国のことを肌で感じました。

今後も、アジア各国のEC事情をお伝えしてきます。

出所:
(#1)世界経済ネタ帳、内閣府
(#2)(#4)Institute for information industry
(#3)InsightXplorer創市際