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2015.03.25 小泉領雄南

E-コマース

【通販大国九州情報】高齢者向けビジネスはオフラインにヒントがあり?

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小泉領雄南

GMOペイメントゲートウェイCEO5年プログラム2期生。 2010年慶應義塾大学(SFC)在学中にGMO VenturePartnersにて1年間投資サイドの業務に従事し、2011年GMOペイメントゲートウェイに入社。初年度にGMOインターネットグループ最優秀新人賞、GMOペイメントゲートウェイ最優秀新人賞を受賞し、2年目には九州営業所の設立メンバーに抜擢。現在は通販大国九州にて通販ビジネスの最前線を体感中。CEOまであと2年。。。

こんにちは、GMOペイメントゲートウェイ九州営業所に所属しております小泉と申します。

今回は九州ならではの情報をお伝えできればと思っておりますので最後までお付き合いいただけたら幸いです。

九州ってどんなところ?

まずは九州ってどんなところだ?ということで緊急アンケート

九州

脳内アンケート 100人に聞いた『九州といえば!』

美女が多い・ご飯が美味しい・方言が可愛い・修羅の国・自然が近い・コンパクトシティ・
アジアの玄関口・美人が多い・可愛い子が多い・通販会社が多い etc…

唯一、本ブログに関係ありそうなもの。 そう通販会社が多いのです。

そもそも『 通販 』って

実は九州というと通販で有名な会社が多数存在しておりまして
やずや(にんにく卵黄)、エバーライフ(皇潤)、キューサイ(青汁)など挙げていったらキリがありません。

そんな通販大国九州・・・
ん、ちょっと待て『通販』大国九州というお題にしていますが、そもそも『通販』と『EC』って何が違うの??

ここの読者であるECギークな皆様では当然の疑問がでるかと思います。
Wikipediaに載っている定義から言うと

『通販』・・・小売業態のうちの無店舗販売の一つ。
『EC』・・・Electronic Commerceの略。電子的な情報通信によって商品やサービスを売買すること。

つまり通販の方がより広義なわけですね。通販ではネットでモノを売ることはもちろんのこと、電話やFAX、注文書などいわゆるネットを介さない売り方が主流です。

皆様いかにECでモノを売るかということ日々考えていらっしゃるかと思いますが、今回はあえてECではなく『通販』に特化して記事を書いてみることで思考のストレッチをしていただけたらと思います。
(EC GROWTH LABで書いていいのかというのは置いておいて。。。)

某食品会社の新規事業担当に着任しました。

あなたは某食品会社の新規事業担当に着任しました。
商材はサプリメント、ターゲット層は健康に意識の高い60~70代の女性です。

シニア

あなたは考えました。まずはECサイトを作って、Google Analyticsを入れて、サンプルを配って、定期に引き上げをして、、、

、、、本当にそれが正しいアクションでしょうか?

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通販大国九州の数字感

九州にて通販事業会社200社以上会社を見てきましたが、高齢者向けビジネスをされている加盟店ではおおよそ以下の数字に収斂されます。

構成比

※定義
ECサイトでの売上:オンライン売上
電話注文、FAX、注文書での売上:オフライン売上

圧倒的にオフライン売上が高いのですね。ECはおまけみたいなものです。

さらに決済手段ごとに比率を見ていくとオフライン、オンライン問わずざっくりと以下のようなイメージになります。

決済比率

※後払い決済とは商品に“払込表”が同梱されており、商品確認後に払込表を用いてコンビニ/銀行/郵便局で支払う支払い方法です。

ECをやっている場合は60%がカード決済なのではないでしょうか?高齢者ビジネスの場合まったく違います。

高齢者向けビジネスの勘所

ざっくりとした数値感ではありますが、これが高齢者向けビジネスの現在地です。
ECの通例がまったく当てはまらないのです。

ECサイトを用意して、支払い方法はカード決済と代引き決済のみで、メール対応しかしないというのはあまりにもリスクが高すぎます。きちんとターゲット層に合った販売方法、決済手段に対応するのが重要です。

なぜ高齢者向けビジネスではオフライン売上が高く、後払い決済が採用されるのか。

誤解を恐れずいうと “商品が欲しいのではなく人とのコミュニケーションを望んでいる”
のではないでしょうか。

オフライン売上の中でも圧倒的に多いのが電話注文です。
あくまで一例にはなりますが、あるコミュニケーターは商品の話はすることなくひたすら世間話をしています。
『最近寒くなってきたわね、体調は崩されてない?』
『わんちゃんはお元気?』
実はそんなコミュニケーターが圧倒的売上を出していたりするのです。
※九州の通販会社ではオペレーターではなくコミュニケーターと表現することが多いです。

これからの超高齢化社会。
今の若者が高齢者になればもちろんEC比率もあがると思います、もしくはコミュニケーターが出す人肌感をECで出すことが出来れば変わるのかもしれませんね。

高齢者向けにビジネスをされる際、“電話注文なんて非効率だ“”コストがかかる“と一蹴してしまうと大きな機会損失をしてしまうかもしれませんのでご注意を。

では本日はこのへんで。