藤井 潤
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- 【いくらがいいの?】ECでのWEB広告導入と獲得単価(CPA)を考える - 2016年6月21日
「競合他社がネット広告をやっている。うちも導入したい」
「でも広告のことよくわからず基準をどう設定すべきか…」
…そうお考えのサイト担当者様、大変多いことと思います。
今回は基本に立ち返り、ネット広告導入前に考えておきたいこと、特に広告における獲得単価(CPA:Cost Per Acquisition)基準の設定にフォーカスしてみます。
悩めるECご担当者様の一助になれば幸いです。
目的(コンバージョンポイント)を定める
ECサイトの命題、「売上拡大」の為にできることって?
「ユーザー獲得」
「リピート購入率のアップ」
「顧客単価アップ」
「ページ閲覧数アップ(回遊性の向上)」
「商品ページ、LP強化でのCVRアップ」
「物流倉庫の出荷キャパシティの増強」
「カスタマーサービスのクオリティアップ」etc…
それこそサイトの内外にわたっていくらでも出てきますよね。
実際、日々さまざまな視点でのお取り組みに尽力されていることと思います。
その中における一施策としての広告の役割、それはやはり…
「最終的な売上アップにつなげる」
ことだと私は考えます。
ユーザーを「商品購入に直結させる」ことはもちろん、先々の売上までつなげるという意味で、「ユーザーを定着させる」、「関係性を構築する」、どれも重要ですね。
<ECでの主なコンバージョンポイント>
・商品を販売する
・店舗・ブランド認知を高める、ファンを増やす
・会員登録数を増やす
まずは貴社においての最優先ポイントを定め、そこからの第一歩を進めていきましょう。
2.目的に合ったメニューとターゲットを定める
次にどんな媒体で誰に対して広告を出すのか、をある程度想定しておきましょう。
詳しくは、「ネット広告 種類」や「広告 ターゲット」などで検索すれば、オンラインでわかりやすく説明された記事が多々ありますので本記事では割愛いたしますが…
仮に商品販売を目的とし、実店舗を西日本中心に複数展開している企業があったとします。
店舗の認知が多少なりともある場合なら、やはりリスティング広告で社名・商品名などの「指名キーワード」を軸に、かつ西日本の年齢性別的に商材とマッチするユーザーへ広告配信するところから売上・認知を広げる、といった所がまず浮かぶ戦略となります。
3.獲得単価(CPA)を考える
ここが、今回のポイントです。
目的達成1件にいくらかかったか?いくらなら○と判断するのか?
これは社内的にネット広告を打診する上でも、導入前にしっかり考えておくべき点です。
例えば次のような商品があったとします。
あなたなら、あなたの会社なら、いくらまでの獲得単価を許容しますか?
500円?1,000円?2,000円まで大丈夫?このあたり、頭を悩ませるところですよね。
「なんとなく1,500円位かな?」ではあれですし…
【仮に1,500円なら】
20%の利益は守れていますが、それが貴社内で○かどうかの判断はまた別問題ですよね。
そこで取り入れて頂きたいのが「LTV:Life Time Value(顧客生涯価値)」の視点です。
※一般式は 1ユーザーの年間取引額×収益率×継続年数(滞在期間) ですが
ここでは簡単に「1度の広告で呼び込んだユーザーが定着して複数回購入したら」という意味合いで用いています。
これだといかがでしょうか?広告経由で一度購入したユーザーに2回、3回と購入してもらえれば、理屈上は20%→40%の粗利率まで回復しましたね。「最終的に40%の粗利が残るのならば」と社内的にも理解が得られ易いかもしれません。
現実は、ここまで単純な試算通りにはいきませんし、リピート購入って実際、とても難しいことです。それでも、広告、サイト、フルフィルメントに至るまで、全ては売上拡大のために繋がっていると私は考えています。
特に「広告」はネット店舗への入口として有用な物で、そこを起点としたLPや商品ページの改善につなげることもできますので、ぜひこういった視点での捉え方も、獲得単価の設定において参考にして頂ければと思います。
4.まとめ
いかがだったでしょうか。
広告出稿をご検討される際、まず貴社として広告を「どう使って」「誰に」「何をする(したい)」「獲得単価はいくら位まで」などのベクトルをある程度見定めておくことはとても重要です。
ここがまとまっていれば、後々の広告メニューの導入を考える際の判断基準にできます。
もちろん導入前段階でのこうしたご相談に関しても無料で承りますので、
ぜひお気軽にお問合せくださいませ。