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チャットボット(Chat Bot) /Messenger Bot ラボ の開始
チャット(Chat)や、メッセンジャー(Messenger)があらゆるサービスのユーザーインタフェース(UI)へ。
チャットで取引が成立し、チャットがインターフェイスとなる世界。
オートメーション化されたBotで、新しい経験価値をユーザーにどのように付与できるか、マーケターは試行錯誤していると考えます。
チャットボット/Messenger Botの提供を花キューピット株式会社様にて開始
チャットボットの取り組みについて、GMOペイメントゲートウェイ では、Facebook Messenger Botの活用を花キューピット株式会社様にて、【ラボ】の取り組みとしてご協力いただき、ローンチしました。
■Facebook Messenger Bot /ビジネス花キューピット
m.me/i879com
■ビジネス花キューピット ECサイト
現在はビジネス花キューピット(法人用)にて、α版として公開、提供を行っていますが、個人用のギフト、プレゼント等にも対応する予定で進めています。現時点では、α版として提供しています。
メッセンジャーボット(Facebook Messenger Bot)とは
Facebook Messenger の利用者数
出典:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/121704109/
Facebookは2016年7月20日、メッセンジャー(Messenger)の月間利用者が10億人を超えたと発表しています。フェイスブックの利用者は16億人を超え、別のメッセージアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」の利用者も10億人を超え、メッセンジャー(Messenger)は、3つ目の10億人超えのアプリとなっています。
Facebook Messenger の将来
出典:https://vimeo.com/162461363
2016年4月、FacebookはF8 2016デベロッパー・カンファレンスにて、Messengerを利用したチャットボットのプラットフォームをリリースしました。APIが開放されたた め、 全世界で Messenger Botを活用したユーザーとのコミュニケーションビジネスが急速に普及しています。映像でその未来を予測することができます。
Facebook Messenger 海外と日本の違い
チャットボット(Chat Bot)、メッセンジャーボット(Facebook Messenger Bot)、ラインボット(Line Bot)、ツイッターボット(twitter Bot)含め、話題にはなっていますが、日本において、かつEC領域でBotを設定している企業は少ない、と考えています。
海外のFacebookページを運営していると、Messengerでの問い合わせが多く、Messengerを経由して予約、申込、購入に至る場合が多いと実感しています。
弊社では昨年度、日の丸リムジン様「LIMOTAXI」のFacebookページを運営代行しており、日本と異なる点を実感しきました。日本ではMessengerで問い合わせをおこなう文化がない、と考えています。
出典:https://corp.gmo-pg.com/assets/files/pdf/150521_inboundmarketing_en.pdf
※Chat Botとは別になりますが、日の丸リムジン様「LIMOTAXI」のFacebookページは、Facebook社の成功事例としても取り上げられており、トランザクションに寄与しています。また、この成功はMessengerを経由して予約、申込に至っている点もポイントです。
日の丸リムジン様 Facebook Business 成功事例:https://www.facebook.com/business/success/hinomaru-limousine
Facebook Messenger Botの特徴
出典:https://arc.applause.com/2016/04/13/facebook-messenger-platform-beta-faq/
2016年8月現在、Messenger Botの最大の特徴は「タップ」して進むことができる点、と考えています。Bot =人工知能(AI)とのコミュニケーション をイメージする方が多いと思われますが、Messenger Botは「タップ」の設計が可能です。もちろん、ユーザーからのダイレクトメッセージの返答に対して自動、手動ともに、設計を実装することが可能です。
しかしながら、この「タップしていく」感覚がまさに新しい購買体験の提供であり、日本にて会話型コマースが普及する可能性を秘めていると考え、ラボをはじめています。
Conversational Commerce(会話型コマース)について
以下のブログ記事では、「The 5 branches of conversational commerce」と題して、会話型コマースが紹介されており、要約してご紹介します。
No.1 Advanced notifications
チャット,メッセンジャーでPUSH通知。一度チャット、メッセンジャーでつながったユーザーとは、コミュニケーションが可能です。第2のメールマガジンとして捉えています。
「フラッシュセールの告知」「CV後のアフターフォロー」など、カスタマージャーニーのあらゆる接点で「通知」することが可能です。所感ですが、この「通知内容」を誤ると、メールマガジン同様に「読まれない」「開かない」傾向になるため、通知する内容と共に、シナリオ設計が非常に重要と考えます。
No.2 Bots
チャット,メッセンジャーの普及、機械学習、ビッグデータ、スマホの普及によりBotの成長性が語られてています。
A_Command line bots
「タップしていくBot」スタイル。Google Analytics のデータと連携、などもブログ記事では確認することができます。所感ではこの「タップしていくBot」スタイルがが日本で少なく、新しい経験価値をユーザーに提供するはじめの手段になるのではないか、と考えています。私はこのCommand line botタイプを「条件分岐タイプ」と「占いタイプ」にわけてシナリオを設計しています。
B_Chatbots
基本的にロボットの双方向の会話であり、[タップ]ではないパターン。質問の文脈(コンテキスト)を理解し、AIが回答するパターンです。深く難しい回答が必要な場合は、会話をヒトに渡すこともできます。
文脈(コンテキスト)でかえすこの内容は、Googleが提供するDobleclick Bid Manager(DSP)のContext Targeting同様か、とも考えました。従ってかえす広告=コメント は予め設定、用意し、学習させる必要があります。このChatbotsタイプを私は「キーワードタイプ」と捉えています。
C_Personal assistants
機械学習と自然言語処理により、人間の仕事がなくなる世界。「Personal assistants」。ユーザーがこのモードを好むようになる場合、次のGoogleになるのではないか、とブログでは紹介されています。
No.3 Chat in apps
アプリの中でのチャット、会話機能。すでにアプリがあり、自社のアプリ内にチャット機能を設置し、コミュニケーションを実装するパターンです。
No.4 Apps in chats
このモデルケースでは、WeChat(微信)がブログでは紹介されています。
No.5 Humans chatting with each other
いわゆる人力で、ヒト対ヒトが実際に会話(チャット、メッセージ)を通じて、取引を行う。本来の人間のコミュニケーションのパターンです。
チャットボット(Chat Bot)でCV最大化 [Bot内部シナリオ施策]
チャットボットは手段であり、目的はCVの最大化として捉えていますが、実際の人間がリアルタイムにコミュニケーションをおこなうことでCVRは最大化すると想定できます。Botはその「コミュニケーション」を自動で行う手段です。
チャットボットを始める前に、CV前のBotか、CV後のBotかを考える必要があるでしょう。
CV前=新規顧客獲得のためのBot生成
・Command line bots 、Chats bot でユーザーを引き込み、ユーザーにあった商品、在庫情報、サービスを紹介しCVへつなげるBot。
・ユニークなCommand line bots、Chats botを生成し話題を作り、その後、定期的なPUSHでCVへつなげるパターンBot。
・Command line botsで、ニーズをヒアリングし、リードを獲得するフォームの代替となるBot。
(リード獲得では、「名前、会社名、メールアドレス、住所、電話番号」などをチャットで聞いた後に、指定のメールアドレスにとばすことも可能です。※この場合、個人情報取扱いに関する同意、個人情報保護方針などを事前に伝える必要があるでしょう。)
CV後=リテンション、クロスセル、アップセル、アフターフォローのBot
・時間、状況に応じてユーザーに合わせた情報の伝達(出荷状況、サービス開始前の案内、臨時案内など)
・PUSH通知でフラッシュセール告知、おすすめ商品の案内をするBot。
CV前+CV後 のBot生成も考えられます。
チャットボット(Chat Bot)でCV最大化 [Botへの集客施策]
モバイルの[検索]そのものが、[Google検索]でなく、[チャット検索]、[メッセージ検索]に変遷をとげた場合、Botへの集客施策は重要な割合を占めます。Facebook messenger Botを生成した際の主な集客施策は以下が考えられます。
01_ FacebookページでMessengerへのリンクを設定し投稿 or 広告配信
Facebookページで「m.me/○○○」のURLを表記し投稿することで、ダイレクトに該当のbotへリンクさせることが可能です。
Facebookページをもっていれば、どのページでも「m.me/○○○」のURLが付与されています。花キューピット様はFacebookページのURLが、「https://www.facebook.com/i879com/」のため、メッセンジャーのURLは「m.me/i879com」となります。
02_ DSP、Native AD、Display Networkの広告配信でMessenger Botへリンク
DSP、Display NetworkからダイレクトにBotへリンクさせる手段です。事例がなく、審査により不可になる可能性も考えられますが、Look alike、Retargeting などあるゆるユーザー層のセグメントででBotへ引き込む手段として検討できると考えます。
03_ Webサイト(ECサイト)でリンク設定、ポップアップ表示
メールマガジンだけでなく、Line、Facebook、Twitter同様に、Messengerへの導線を設定する施策です。
04_ Messengerコードの利用
QRコード。Messengerはリアルでのプロモーション手段としてコードを発行しています。店舗や名刺、チラシなどリアルでの展開と共に、WebサイトにUPし訴求することも考えられます。
上記は花キューピット様のMessenger Codeですが、Facebookページの「写真」がそのままMessenger Botのコードになります。このコードは個人にも発行されています。
Command line bots,Chatbotsの設計
キーワードを打ち込む[検索]は、[音声検索]なども登場していますが、その[キーワードに対する表示]が、チャット、メッセンジャーのプラットフォーム上で[タップに対する表示][コメントに対する表示]に変遷する可能性を秘めています。
広告運用の視点で考察をすると、リスティング広告運用担当者は何万というキーワードをグルーピングし、そのグルーピングに対して適切な広告文と適切なLPを設計しているため、非常に似ていると思われます。
タップ、コメントに対する返答は、テキスト文章だけではなく、Bot内部リンク、Bot外部リンク、映像、音、商品データフィード、地図、など様々なパターンを設定することが可能であり、自由自在です。Instagramの写真や、Youtubeの映像などもAPIを活用することで、連携することができます。
Messenger Botの設計、運用は、上記の様なPDCAサイクルを回して、CVに貢献しているシナリオ設計か否か、随時検証する必要があると考えています。
Google Analytics 等のパラメータを付与し、CVに寄与しているか否かの検証も必要です。
Personal assistants bot 前の段階では、Botへの集客施策、Bot内部の設計、PUSH通知とCV導線、など、トータルでLTVを考慮したシナリオ設計の提案、運用ができる人材が必要と考えています。
以下の様な商取引が本格的にはじまる日は近いかもしれません。
出典:https://media.giphy.com/media/3o7qDMMuh0fM1FVkDm/giphy.gif
※2016年8月現在、Messenger Botの初期設計、運用支援のサービスは「ラボ」として取り組みを行っています。Botに関してお問い合わせをいただきましても、サービス開始前の段階であり、すべてのお問い合わせにお応えすることができない可能性がありますことを、予めご了承くださいます様お願い申し上げます。