グロラボ編集部
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本音で語る!SNS広告の現状と未来について【GMOペイメントゲートウェイ池谷】(1)より続く
――GMOペイメントゲートウェイは決済代行会社であり、お客様はEC事業者がほとんどです。
SNS広告でECのプロモーションを行うことについて、どのようにお考えでしょうか。
池谷:リスティング広告、あるいはSEOといった検索のマーケティング手法と比較すると、どうしてもSNS広告はニーズが顕在化していない、潜在的に興味関心あるいは購買意欲があるユーザーにリーチするものです。
なので、そもそもの立ち位置が違うと思っています。
そういった視点でECとの結びつきを考えた時に、EC事業者さんには、“検索に至っていないユーザーにリーチすることができる媒体”としてSNS広告を活用いただくのがよいのかなと思っています。
――リスティングでアプローチできないユーザーへの認知拡大や、新規顧客の開拓といったところでSNS広告を活用すれば、ECでも効果を発揮できるということでしょうか。
池谷:「SNS広告がECに貢献する」という判断は、何を指標にするのかによって大きく変わると思います。
ECだとどうしてもCPA、とにかく、広告費に対してどれだけの売上が上がったか、そこだけの視点で見てしまいがちです。
そうすると、当然リスティングであったり、リマーケティングといった手法だけが効率が良いという判断になってしまいます。
それは正直、リーチしているユーザーが違うので仕方のないことだと思います。
だからこそ、SNS広告については、独自のKPIというものを考えていく必要があるかと。
どのEC事業者さんにも当てはまるKPIやKGIといったものはないと思うので、そこはまだまだ模索していく必要があるのかなと思います。
――SNS広告は新機能のアップデートが頻繁に行われていますが、現在注目している最新手法はありますか。
池谷:Facebookが最近提供し始めた「キャンバス広告」というものは、今後ひとつのトレンドになるのではないかと思っています。
キャンバス広告というものは、クリックをするとすぐに別サイトに誘導するのではなく、Facebookのドメインの中で大型画像や動画を利用して商品カタログを見せることができます。
また、広告に対してこういった機能が出てきたのと同時に、「InstantArticle」という広告ではないFacebookの機能も直近でローンチされています。
このInstantArticleも、Facebookのニュースフィードに出てきた記事をクリックしてもサイトの遷移がほぼ必要なく、一瞬でその提携しているメディアの記事がFacebookの中で見れるというものです。
このように、どんどんオーガニックの投稿、あるいは広告コンテンツの内容もFacebookの中でスピーディに展開していく…これが今後のSNSのトレンドになっていくのかなと思います。
――SNS広告はどんどん新機能を追加していますが、今後はどのような方向に向かって進化していくと思いますか。
池谷:Facebookに関して言えば、彼らの理念である「Connect the World」に則って、ユーザーとユーザー、あるいはユーザーと企業をつなぐ機能をどんどん追加していくでしょう。
具体的には、モバイルアプリを使う会社が増えているのでアプリのインストール目的の配信手法が追加されていたり、Twitterでも同様に、ユーザーがどんなアプリをダウンロードしているか、そういう情報を元にしたターゲティングができるようになっています。
SNSは検索エンジンに代わる、ユーザーが集まる、情報収集を始めるプラットフォームになりつつあります。
FacebookやTwitterは流行のサービスや商品とユーザーを結びつけるときにどんな機能が良いのか、UXやUIを研究して新機能として追加してくると思います。
――最後に…ソーシャルメディアの今後について、意見を聞かせてください。
池谷:大きなWEBの話で言えば、GoogleがGoogle+を仕掛けたことが物語っているように、検索ではなく、FacebookやTwitterといったタイムライン型のメディアが今後のユーザーの情報収集のスタンダードになってくると思っています。
そして、どこのメディアがユーザーに一番支持されるニュースフィードを作れるのかということが勝負になってくると考えています。
ただ、それもスマホが一番使われる期間だけとは思っていますが、5年~10年くらいはスマホに代わる劇的なデバイスって出てこないと思うので、“打倒ソーシャルメディア”という新しい概念のメディアが登場するまでは、SNSがどんどん伸び続けるんじゃないかと思います。
――本日はありがとうございました!